学習とコミュニケーションを促進させる子供との関わり
初めまして。今年度入職した言語聴覚士の飯塚です。よろしくお願いします!
今回は、私たちが子どもとの関りの中で心がけている言葉かけについてお話ししたいと思います。
子どもは1歳頃に初語が出現し、自分で産生できる語彙が50語を超えると急激に語彙が増加します。
これを「語彙の加速度増加」といい、1歳半頃にあたります。それは、「事物にはすべて名称がある」という気づきから「これ?」「なに?」と大人に対して命名を求めることにより学習が促されるからだと言われています。そしてその学習には信頼できる大人(保護者)との関わりが重要であるのです。
しかし、保護者の方の中には子供との関わり方に不安や悩みを抱えている方も少なくないのではないでしょうか。
そんな方々に向けて言葉の発達を促す関わり方とその例をいくつかご紹介できたらと思います。
子どもと大人が相互に反応しあう関わり
- 子どもの行動をそのまま真似る
②子どもの気持ちや行動をことばにする
「車がブーンって走っているね」
「楽しいね」
(走らせている時に)「ブーーン」
「クマちゃん 抱っこ」
「クマちゃんかわいいね」
(撫でている時に)「よしよし」
③大人の気持ちや行動をことばにする
④子どもの声やことばをそのまま真似る
⑤子どものことばを言い直して聞かせる
子ども「パパがお花あげた」
大人 「パパにお花をあげたのね」
⑥子どものことばを広げて返す
子ども「でんしゃ~ガタンガタン」
大人 「電車がガタンガタンって走っているね」
⑦子どもに会話のモデルを示す
大人 「風船買ってもらえたね、パパありがとう」
子ども「パパありがとう」
このように子どもの少し上のレベルで語りかけることで、語彙の学習が促されます。子どもとの関わりとして参考にしていただけたら幸いです。また、子どもは興味を持った物事に対しての理解が特に深まりやすいと言われています。視覚・聴覚・触覚などの感覚を通して様々な経験を一緒にすることで、子どもの興味・関心を深め言葉の発達に繋げていけたら良いなと思います。
言語聴覚士 飯塚