スマホ首にご注意!

みなさまは頭の重さが何Kgあるのか知っていますか?

成人の頭の重さは体重の1/10と言われており、平均すると4-6kg程度です。

その頭の重さを支えているのが首(頸椎)なのですが、この首にかかる負担を考えたことのある人は多くいないと思います。

スマホが普及した現代では、一日にスマホを見る時間は2~3時間程度と言われており、電車に乗っている時や、家に居る時など私たちは多くの時間スマホを見ています。スマホを見ている時には大体の人たちは下を向いて首を下げており、この頭を下に向けた状態で首にかかるストレスを研究した方がいます。

 

Kenneth K Hansr医師はアメリカの医学誌において、スマホを見る際など、首を傾ける角度により首にかかるストレスがどの程度加わるのかを調べた研究結果を報告しています。

頭頸部の角度を変える事によって頸椎に加わる負荷は驚くほどに変化が見られる結果が見られました。

頸椎が正しい位置(中間位)で保たれている場合、頸椎にかかるストレスは4.5-5.5kgですが・・・

頭頸部が前方に15°傾くと「約12kg」・・・

30°傾くと「約18kg」・・・

45°傾くと「約22kg」・・・・

60°傾くと「約27kg」と段々と頸椎にかかるストレスは増加していくという結果が出たのです!!

60°傾いた際は正しい姿勢の時に比べて約5倍の27kgが加わっていきます。これは例えてみれば電動アシスト自転車が約30kgなので、それが頸椎に乗っかっているようなものです。そのように考えるとなんとも恐ろしい事ですよね。

例えばその姿勢でスマホを30分-1時間程度使用していたら、頸椎に加わるダメージは相当なものですし、そこから頚部痛や肩こりなどにも繋がることが容易に想像できます。

私たちの生活の中で首を曲げる姿勢は多くありますが、この記事を読んでいただいて少しでも姿勢に気をつけることができるようになっていただければと思います。

また、座位姿勢のポイントは前回のブログにも記載しているのでそちらもチェックしていただけると幸いです。

 

参考文献

Assessment of Stresses in the Cervical Spine Caused by Posture and Position of the Head

Kenneth K.Hansr

 

外来部門責任者

池田純平